mortor seven7five5zer0
水町綜助
ちいさなひかりが
あたたかな狭い部屋に点れば
冷たい空気を一息に吸い込んで青く爆発する
四本のシッポ銀色に流れて
吹き出している細かな塵は
ヘッドライトに照らされるまま延びてるだけ天の川みたい
色はミルクムーン
キャンディーを噛み砕いたときみたいな甘いひびが
目の前の空気を壊して
右手で強くねじ切れば
それはどんどん広がっていく
あかいタンクの栓はもう古びてるから
そこから一滴二滴あふれてこぼれ落ちていくのはあたりまえのこと
だからそれは
街灯のひかりと一緒にテールを滑り落ちていくんだ
頭の中はロールして
最後はハレイションダックテール
だけど忘れない僕が生まれた街のにおい空気の固まりがぶつかる衝撃と感情まっすぐな北に向かう国道西に見えたブルーオレンジブルーの空と雲とその境目君の部屋の横をすり抜けたからうっかり僕は足を滑らせ足に切り傷を作ってしまったまだ跡は白いまま道のずっと向こうとなり街までつづく街路樹そのせいで僕は何度も消えて立ち並ぶ街灯がつくる僕の影はうしろからまたあたらしく現れて前の僕を抜き続ける針も七千を過ぎれば
だから欲しいのは小さな青い爆発だけ
あとはしらない