mortor seven7five5zer0
水町綜助

ちいさなひかりが
あたたかな狭い部屋に点れば

冷たい空気を一息に吸い込んで青く爆発する

四本のシッポ銀色に流れて

吹き出している細かな塵は

ヘッドライトに照らされるまま延びてるだけ天の川みたい

色はミルクムーン

キャンディーを噛み砕いたときみたいな甘いひびが

目の前の空気を壊して

右手で強くねじ切れば

それはどんどん広がっていく

あかいタンクの栓はもう古びてるから

そこから一滴二滴あふれてこぼれ落ちていくのはあたりまえのこと

だからそれは

街灯のひかりと一緒にテールを滑り落ちていくんだ

頭の中はロールして
最後はハレイションダックテール

だけど忘れない僕が生まれた街のにおい空気の固まりがぶつかる衝撃と感情まっすぐな北に向かう国道西に見えたブルーオレンジブルーの空と雲とその境目君の部屋の横をすり抜けたからうっかり僕は足を滑らせ足に切り傷を作ってしまったまだ跡は白いまま道のずっと向こうとなり街までつづく街路樹そのせいで僕は何度も消えて立ち並ぶ街灯がつくる僕の影はうしろからまたあたらしく現れて前の僕を抜き続ける針も七千を過ぎれば

だから欲しいのは小さな青い爆発だけ

あとはしらない



自由詩 mortor seven7five5zer0 Copyright 水町綜助 2006-10-18 18:06:38
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