丸い空
チアーヌ

台所に座り込み
勝手口から空を眺めると
柿の葉が広がっていた
とても濃い緑

よく耳を澄ますと
じいい、と通奏低音みたいな
音がする
理由はわからない
たぶん夏の名残

もうすぐ冬が来て
一面雪に包まれる
このまま永遠に
柿の葉を眺めていたいけど

ねえ
世界が半径10キロくらいだったら
いいのに


自由詩 丸い空 Copyright チアーヌ 2006-10-16 11:49:47
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