夜と夕陰を別つ道
相馬四弦

こがねに濡れた葉を踏みながら

いつしか夕餉の音も消えて

百年を灯している

弱く深深と佇む街灯を数えるように

ぽろぽろと

灰色の雨粒がレインコートを滑り落ちる

街外れへ伸びる緑道の彼方

広がるばかりの夜に

手を握り返した


自由詩 夜と夕陰を別つ道 Copyright 相馬四弦 2006-10-15 10:49:55
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