めぐりゆく

いつの間にか
和らいだ青色に
滑るように重ねられた
白色が
ゆっくりと
南へ流れてゆく

ああ やはり

とどまることは
許されずに

見上げても
見下ろしても
吹き抜ける風が
背中を押すけれど

谷間に沈む陽を
鳴いていた頃と
同じ姿で
あと何度見送れば
土に還れるのか

狂い無く
朽ちてゆく形が
狂い鳴く
季節を待つ


自由詩 めぐりゆく Copyright  2006-10-08 20:17:04
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