嵐の去ったその森は
ぽえむ君
嵐の去ったその森は
かろうじて残った者たちが起き上がり
皆で互いを確認しあい
それぞれがその生をいそしむ
弱きものは流される
自然の厳しい法則は
世界の大小に関わりなく
適用されてゆく
強きものが導く
逆境を耐え抜いた者は
無となった空間を自由に
支配してゆく
自然が起こす乱れは
生きるものにとって
試練の場となる
人とてまた同じ
あきらめて流されれば
それは意志を失った
自分とは言いがたい姿
嵐が去ったその後も
自分がそこに残り
他人を確認できる
深い根と太い幹
柔軟な枝葉を持つために
人は育つ