嵐の去ったその森は
ぽえむ君

嵐の去ったその森は
かろうじて残った者たちが起き上がり
皆で互いを確認しあい
それぞれがその生をいそしむ

弱きものは流される
自然の厳しい法則は
世界の大小に関わりなく
適用されてゆく

強きものが導く
逆境を耐え抜いた者は
無となった空間を自由に
支配してゆく

自然が起こす乱れは
生きるものにとって
試練の場となる

人とてまた同じ
あきらめて流されれば
それは意志を失った
自分とは言いがたい姿

嵐が去ったその後も
自分がそこに残り
他人を確認できる
深い根と太い幹
柔軟な枝葉を持つために
人は育つ


自由詩 嵐の去ったその森は Copyright ぽえむ君 2006-10-07 10:51:23
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