煙草とコーヒーと詩と
山崎 風雅

 酒は独りでは呑まない
 煙草とコーヒーがライフライン

 青紫の煙の先にモニターが瞬き
 端には冷えた缶コーヒーを配置する

 ニコチンとカフェインが
 僕の創作意欲を書きたてる

 駆け巡り点滅する妄想の欠片
 そこには迷いはない

 煙草を消す
 コーヒーを飲む
 ますます創作意欲が加速する
 そして
 確実に脳細胞は破壊されていく

 命を削って書き上げるも
 納得できる詩を書いたことがない

 いつか
 僕が僕であるための証となる詩が
 できるだろうか

 細身の体から湯気がたち
 二つの目から放射されるビームは
 真実を描く指先に集中される

 今日も辿りつけそうにない
 理想の
 僕だけの
 詩

 醜態を晒しても
 臆病風に飛ばされそうでも
 遠くを見過ぎて
 足元に転がる石につまずいてでも
 奏でつづけよう

 僕が詩になり
 詩が僕になるまで

 そんな時にも
 煙草とコーヒーを手離す事はないだろう






 


自由詩 煙草とコーヒーと詩と Copyright 山崎 風雅 2006-10-04 02:11:46
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