雨の日に紅葉が笑ってる
ぽえむ君
秋の日の
妙に蒸し暑い中を
仕方なく買い物に出かけた午後
気持ちも濡れているせいか
無駄遣いをするよりかは
いつもよりも買う物を少なく
いつもよりも短い時間で
目的だけを果たしてゆく
店のかごから
ビニール袋に入れるとき
窓越しから
紅葉が笑い声を上げて
通り過ぎてゆく
赤や黄色の大きな葉に
つるつるとした青や黒の長靴が
わぁという音とともに
流れてゆく
かごから移す自分の腕が止まる
晴れの日では
見るこのできない
大きな葉をした紅葉たち
雨の日に紅葉が笑ってる
自分も笑顔で
袋に入れる腕が動いた