秋の一葉とあらまほし
ぽえむ君

秋の深むる道すがら
吹かれ漂ふ紅葉葉の
ことに出づとはあらずとも
心鎮むる文となる

風の流るる草の野に
そよめそよめく薄穂すすきほ
波を立つとはあらずとも
おぼほる海となる

空に出でたる夕月夜
赤に染まるるしろかね
山は見ずとも夜の空に
秋の一葉ひとはとあらまほし


自由詩 秋の一葉とあらまほし Copyright ぽえむ君 2006-09-30 17:23:09
notebook Home 戻る