占い師がいるから
ワンダー

半角がどうしてもかなに変換されない
ということのために、私はいったいここ何日ぼうにふっているのだろう
家でできる仕事です 誰でも簡単にできるお仕事
いえいえ、パソコンの知識なんか、なくても大事
そんな言葉にそうかあ、と喜んでとびついて
でも、考えたらありえない話だった。
今まで、ビジネスで成功したことがなかった。
 ビ ジ ネ ス では。
では、どうやって、これまで食べてきたの。
誰かが食べさせてくれたの?
宝くじでもあたったの?

ノー、ノー、みんなちがう。
私はね。
私の中の占い師にかせいでもらっていた
私は、占いができない
でも、私の中には占い師がすんでいる。
勝手に占いをやっては食べさせてくれていた愛しい人がいた

なのに、どうしたの、急に占い師に冷たくして
占い師に頼らずに、自立するなんていいだすなんて。
いいだすだけではなくて、パソコンでお仕事しようなんて考えるなんて

甘く見ないでね 占い師を
できないでしょう。ローマ字からのかな変換。
あたしののろいだからね。
もう、やれないよその仕事。私をたよってくれればいいのよ。
なんなら、私があなたになって、あなたは私の片隅に住んでいればいいのよ、

妙に納得した私は、かな変換をあきらめた
もう、だめかもしれないなあ。ビ ジ ネ ス
でも、いいのだ、占い師がみんなしくんだわなだってこと
わかってきたから、これでいいんだ。
私の人生はあけわたす 
無力って、どこかあまい





自由詩 占い師がいるから Copyright ワンダー 2006-09-29 14:55:02
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