脱走
ウデラコウ

どうあがいても 結局この悪循環から 抜け出すことは できなくて

日々のルーチンワークの合間に 見えない悲鳴を撒き散らすことを
僕はまた 初めてしまう


抜け出す手立てが ゼロなのかと 問われれば
それは間違いで
抜け出す手立ては いくらでも 僕の目前に転がっている
でも その手立てを使えるのは 


ブチ壊す勇気を 持つもののみ


勇気のない 僕には 無縁のものなのだ

望んだ場所じゃないと
いくら声を大にして叫んでも 誰も振り向かない

だって 選んだのは 紛れも無く僕なんだから


にごる空を突き進む 黒いあの鳥のように
あと少しだけ 勇気と強さが欲しい


ずっと逃げてきた僕に もう一度だけ
全てを壊して
逃げる勇気を 下さいませんでしょうか




逃げてでも 掴みたい何かに 気付いたのです



自由詩 脱走 Copyright ウデラコウ 2006-09-17 22:45:04
notebook Home 戻る  過去 未来