あ〜ぶらかたぶら
ひより

巡りあわせの歯車の
ひとつ欠けてしまった噛みあわせ
それでも
偶然は何事もなかったかのように過ぎて行くので
わたくしは あんぐりと みていました

あの方の書き残した言葉が挟まったまま
今でも きゅるきゅると まわっています

わたくしは術を知らないのです

くずれそうに 今でも
きゆ る きゅる と

*

この
胸の辺りで丸くなっていた
あの泣きそうな顔を 頭を
あらんばかりに抱きしめたくって
そしたら
何かが変わるのだろうか?

わたしは術を知らないのです

くずれそうに
きゆる きゅる と

*

わたくしは術を知らないのです

性懲りもなく


自由詩 あ〜ぶらかたぶら Copyright  ひより 2006-09-09 11:43:42
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