夢魔の細く ながい舌   〜公式編〜
Lucy.M.千鶴

夏子お〜
なに〜い
kiss されたあ

秋男にかあ
うん。
ディープ

よかったやん

よくないわあ
ファースト kiss やたのに〜い

それだけ
想いが 深いって ことや

でも
ファースト kiss でディープやでえ〜
かわいそうやん あたし

もうええやん
すんだことやし
小さいこと きにしんとき〜い

それより はよ
こども の洗濯もん たたむの てつだって〜えや


高2の夏に 夏子は うちらの 女子高を辞めて
冬男との子を 産んだ

わたしは花の高3 生徒会 副会長やった

秋男は他県の高校の
卒業式の後 教室に戻って
みんなで、今後の ほうふを ひとりづつ 語るとき

俺、今まで 漫画家に
できたら なろう
なれたら なろう
て 思ってたけど

俺、決めました。

必ず、漫画家になります。

て、ゆうたんやて

そして
彼は わたしの 前で
どん どん 夢を 
確かなものに していった。

現実的な努力と
夢を 諦めない 気持ちを 持ち続けていれば


夢は 叶う。



証明してくれた。

ひとの ファースト kiss
なんやと おもてたのか

夢魔の細く ながい ディープ kiss

でも、
あの頃に
戻りたいなんて 思はないけど
夢の続きが見たいから
青春の後ろ姿を 見送りながら

春子は

いまも 
好きだったのに 
本気で 愛していたのに
別れてしまった
秋男の 作品を
本屋で 見かけると

青春の 幼さに 憂いを感じながら

そっと
手にとって みるのでした・・・




自由詩 夢魔の細く ながい舌   〜公式編〜 Copyright Lucy.M.千鶴 2006-08-29 09:53:59
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