カラス
あおば

カラスが三羽
七羽でなくて三羽
散歩するでなくて
散歩するふりをする
古くさい表現
古くさい机
古くさい服装のままに
カラスは
目をきょろきょろさせて
大通りを散歩するでなく
散歩するように散歩する
散歩下がって師の影踏まずとは
如何にもの表現で
違和感を覚えると思いますが
カラスのようにいつも黒ずくめ
着た切り雀のような
黒いカラスは
流行を知らないのか
知っているのか分からないままに
散歩するでなく
散歩するように
大通りを横切って
隣町に行ってしまった

横切る姿はカラスのように真っ黒で
まるでカラスみたいだと言ってしまったが
事実はカラスなのだから
仕方のないことであります。


未詩・独白 カラス Copyright あおば 2006-08-23 00:56:36
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