呼ぶ
アイバ シュウ
青空を掻きむしる
陽光の爪の音を聞いた
八月十五日
少年たちは最期に
誰でもない
母を呼んだものだよと
小さなおばあちゃんの呟きに
珍しく合点がいった
母を
僕はこれから何度呼べるだろう
八月十五日が
また歩き出す
自由詩
呼ぶ
Copyright
アイバ シュウ
2006-08-15 19:46:28