僕の広げた純白の翼で
こめ

夜空の星が一斉に僕に向かって

急降下してくる

星のシャワーを浴びながら

僕はひとりブリキの機関車の

おもちゃで遊んでいただけ

ひとりはなれていた

いやなれなくちゃいけなかった

僕の感覚は麻痺して

僕はただ翼が欲しかった

いつも見上げてばかりの

空の海のなかで

ひとりで泳いでいたかった

悲しみなんて感情の一種

それだけだよかなしみなんてね

つらいつらい僕の願いは

流れ星に乗っけても最後は

僕の所にもどってきてしまう

風よ吹いてここからだして

無限有限際限もうなんでもいいから

広げた純白の翼で羽ばたけ未来へ

世界なんて小さい小さい

歴史なんて教科書を広げて

読み返してそれだけ

ライト兄弟はなんで空を飛びたかったのかな?

僕と同じでふたりぼっちだったのかな?

とぎすんだ僕の感情を

かすかに羽ばたく羽に乗っけて

ミサイルのように飛ばす

僕がひとりではない場所まで

羽ばたけ僕のたった一つの友達よ



自由詩 僕の広げた純白の翼で Copyright こめ 2006-08-03 20:11:59
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