雲のない空
暗闇れもん

浮かぶ雲をかき集めて胸に抱いた

雲は少し湿っていて

強く抱きしめる度に青い雫を落とす


服は青色に染まった

空は青く染まり、泳ぐ雲は心地が良さそうだ

泣いたことも忘れ

空の手の中にいる


空が雲に飽きるまで続くこと


そう悲しいけど覚悟している


幾ら空に寄り添ったって

どこまでも広く優しい空は他の素敵なものを包み込む


ちっぽけな一つの雲


どんな愛の言葉さえ、遥かな空には届かない



自由詩 雲のない空 Copyright 暗闇れもん 2004-03-03 15:00:13
notebook Home 戻る  過去 未来