抑留
黒川排除 (oldsoup)

土砂と一緒に寄宿舎へ放り込まれる。夜、内側からそれを壊したいと思う。それとは夜のことを指す。剥がれない指紋。
食事をする。破壊のために。
できれば透明な人間が最高気温の数に等しい沸点にめり込んでいたい。
ひとつ、ふたつ、……

数えすぎた。
懐中電灯というから懐中に忍ばせたまま蠢く。光りながら秘密の抜け道を塞いでいる。混沌という文字がふたつともさんずいをもっている雨が降る雨が止む嘘をつく。火薬の匂いを嗅いだ水たまりを踏みつぶす。たくさんの火花が顔を燃やした。


自由詩 抑留 Copyright 黒川排除 (oldsoup) 2006-07-27 00:14:57
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