ブラックジョーク/ホワイトノイズ
たもつ



砂糖にたかっていたアリを
靴で踏みつけた
おまえは家の子ではない
アリの巣から拾ってきたのだ
前の夜、酔った父は言った
群れは乱れ右往左往し
数十匹は難を逃れ
数十匹は幸せな表情を浮かべたまま
潰れていた
ある夏の終戦記念日
どうして黙祷のように
目を閉じてしまったのだろうか




自由詩 ブラックジョーク/ホワイトノイズ Copyright たもつ 2006-07-24 18:33:58
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