子供はいない
はらだよしひろ
見違えるほどを
仰ぎ見る
小さく揺れる旗の先は
見える眼底に逆らって
消えた鼓動と向き合う
ぐんどぐんどグンドグドグンど
ささやかに重なったら
笑顔が幾重にも膜となって
汗と眩暈の境目に
霧が晴れる
時と時計は軸と軸の間で
争っている
子供はいない
まだいない
自由詩
子供はいない
Copyright
はらだよしひろ
2006-07-18 00:26:32
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