レイン
maumi

花に触れると
花びらにつたう雨の雫は
お前の

淵で溜まる透明な雫を見た
花びらに伝う雨の雫は
お前の涙

涙を止めてあげられないまま
君を家に帰した
僕の胸で泣き崩れる君に
大丈夫か?
なんて言葉しかかけられない僕は
今誰かに殺されたとしても
文句が言えるほど思考人でもなく
今誰かに消されたとしたら
魔法さえ信じてしまうほど
君の涙の乾いたシャツが
後も残さない現実と同じように
今起きていることだと信じてしまう

僕では駄目なのと
喉のそこまで出てきては
波がひくようにどこかへ
消えていく

愛しあうと同時に
君を愛し
ただ見守ってきた
夕暮れに気晴らしに降る雨に
花びらにつたう雫はお前の

愛しあうと同時に
終わってしまった
君との恋は
花びらに伝う雫は
俺の涙





未詩・独白 レイン Copyright maumi 2006-07-12 22:01:23
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