もう夏なんだ
山崎 風雅

 霰のように日々は流れ行く
 スケルトンのように僕の心は丸裸
 かみあわないコミュニケーション
 明日に咲く花

 記憶の泉は血に染まり
 人ごみに紛れてしまえば
 もう僕はアリのなかの一匹
 とどまる事を知らぬ愛の欲望
 もう後戻りできないと知りながら
 逃げて行く今日を捕まえられない

 窓が僕にその大きな口で話しかける
 ダイヤモンドのような輝きを放つ影法師
 見果てぬ夢の楽園に近づこう
 この細い指が奏でる言葉の調べ
 
 そうなんだ
 もう夏なんだ



自由詩 もう夏なんだ Copyright 山崎 風雅 2006-07-12 21:35:57
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