ヴェニチ・コート・ヒル
黒川排除 (oldsoup)

ヴェニチをべにちとよんだわたし
コートは羽織るもの
ヒルは這うもの
ひねもすとはそういう
生き物のことだと思っていた
ひねもす考える
ひねもすのことを
それはビヒモスやモルヒネ
ヒルネは昼寝と正直に呼ぶ
昼寝のことをあまりに
愛しすぎたせいで愛を忘れて
(しまったのね

さまよう
とどまる
さまよる

まだ傷口がうまくまとまらない
糸口であった頃つかれた
季節のことを分割するのに
退屈な盲人を演じるのが
どれほど素敵な昼下がりだったとしても
遺族たちはその習慣から
手の内側についた痕跡のことを
轍と言ってはばからない

じゃあ車とおる
バス停を真ん中にはさんで
いきり立つ物事をひとつずつ
モーションさせていくシーンとか
ただしいのハリー・
アップは丘陵地帯
いやダウナーかも・
のきなみハリケーン
ところにより豪雨・
そしてエンドロール
ぐるぐるに巻いて出す・
それらは店で売っている


自由詩 ヴェニチ・コート・ヒル Copyright 黒川排除 (oldsoup) 2006-07-01 00:11:48
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