草原の草露の雨を
daisaku

汽船はゆるゆると海峡を抜け

青きに染まりやがて見えなくなった

彼女の豊かな髪は潮風にゆれているのだろうか

雲の流れからそれを思えるか…

明日の夜に着く時の雨が

俺だとしたら

今なぜ、太陽が俺を溶かさぬのか

あの雲に乗り遅れぬうちに

あなたのきらきら光るかんざしで

なぜ俺を突かぬ

だが溶けえぬ訳はわかるのだ

彼女にかかる雨は

新しき始まりの水源でなければならぬ

よろしく太陽と空に

草原の草露の雨を彼女へと願う


自由詩 草原の草露の雨を Copyright daisaku 2006-06-15 21:33:46
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