黄昏
ジム・プリマス

夜明け前に
起き上がった俺は
残骸を見る
無邪気に笑う笑顔の影
闇が消える刹那の
野望は崩れて
やがて殺人的な光が
俺を打ちのめすだろう
金色の光の一筋が
俺の身体を貫くだろう

月の光が恋しい
月の青い光に包まれて
街をさまようときめき
見渡す世界は影に綾どられて
果てしなく神秘に満ちている
宇宙とつながっている瞬間
舞い上がる魂の高揚感が
俺の身体を満たして
やがて訪れるはずの
永遠に続く
黄昏まで続く時間さえ
この手に握れる気持ちにさせる

憂鬱な日常は
俺を早く老いさせようと
俺の後ろから
俺を忙しげに追い立てる

夕暮れの茜や
夜明けの紅に
比べれば
夜はなんて優しいんだ
きらめく銀河
恒星の瞬きは
永遠の響きを
俺の身体に送り続けている

夜が創造する夢
現実は夢の投影だ



自由詩 黄昏 Copyright ジム・プリマス 2006-06-15 02:07:15
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