一瞬
山崎 風雅

 深夜の静けさ
 心地よい気候
 誰もいなくて気楽な部屋

 カラオケで歌った歌が
 頭の中でリプレイされてる
 何度も何度も

 永遠にはじきあう
 プラスとマイナスの磁石のように
 分かり合えぬ人がいる

 いずれはどうにかなるのだろう
 自然にまかしとけばいい
 間違っても神頼みなんかしちゃダメ
 神様はそんなくだらないことで
 助けてくれないのだから

 走らなくても届く明日
 止まっていても時計は時を刻む
 間違いは正せばいい

 母親の中にある妄想に合わせているうちに
 僕は病気になってしまった
 でも恨んでない
 自然の摂理だ
 通りすがりだ
 病気なんて

 うしみつ時を越えたなら
 銀河の部屋に招かれた
 地球の百倍もある太陽
 命を愛しむる光りの洪水
 
 この心は過去に向かってない
 この心は明日にもむかってない
 ただこの一瞬に鮮やかに咲く花火のように
 限りあるからこそ美しい散る桜のように
 この一瞬に命を刻み付ける
 
 この瞬間にぼくは
 背伸びして
 あくびして
 睡眠薬を飲んで
  
 眠るだけ

 そう青白い
 夜の雲が漂うような
 夢の中に
 落ちていくだけ

 落ちていくだけ





自由詩 一瞬 Copyright 山崎 風雅 2006-06-02 02:57:53
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