セントジェームスのシャツを着て
atsuchan69

ピカソみたいに一日じゅう
セントジェームスのシャツを着て
たくさんの女と子どもたちに囲まれ
好き勝手に暮らしたい

白くない砂浜に
空のペットボトルが漂着し
三ツ矢サイダーだの
おーいお茶だの
色々‥‥散らばって
水平線を見つめる毎日

みんなで食べる夕食は、
茹でた山盛りのブロッコリィ
トマトサンドや自家製オイルサーディン
ブルーチーズに柴漬け、
高野豆腐にスティック・キャロット
スパゲッティナポリタン

古ぼけた海辺の家は
ときどきペンキを塗ったり、
屋根をなおしたり、
壁を修繕したりする
とくに一生懸命でもなく、
始終、みんなで冗談を飛ばしながら

女たちは聖母であり、恋人であり、
妻であり、教師であり、
敵であり、最大の味方だ

昨日、そして今日も
ピカソみたいに一日じゅう
セントジェームスのシャツを着て
皿を洗い、洗濯物を干す

女たちは、めいめい好きなことをしている


自由詩 セントジェームスのシャツを着て Copyright atsuchan69 2006-05-29 14:12:21
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