林檎の衰退
カンチェルスキス
青みがかった林檎の衰退を
思い描こう
猫の目で
白いテーブルクロスの端の
黄ばみから生まれた
獣性
屠り
塀のレンガの数だけ
気温は上昇し
背中のふくらみははち切れて
頭の上に覆いかぶさる
互いに反発し合う内臓
憧れだけが
残った
眠りにつく
自由詩
林檎の衰退
Copyright
カンチェルスキス
2006-05-28 22:13:49