裸電球
杉菜 晃


 真昼の田舎道に

 裸電球がひとつ

 ぽつんと灯っていた



 こんなところに

 こんなものをぶら下げた奴は誰だ!

 裸電球は

 太陽と競うようについていた
 
 

 太陽と比べたら

 あまりにも光は乏しく

 薄ぼんやりとして

 冴えなかった



 真昼の電球を知っているのは

 そこに登って火傷した

 数匹の蟻だけだった


自由詩 裸電球 Copyright 杉菜 晃 2006-05-28 21:21:13
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