空き缶
石畑由紀子

  
  
公園のベンチ下で寝ころがって
グレープとの蜜月を思い出す

黒蟻に残り香を葬られ
雨風に何度洗われてもまた

消えないタトゥーを指でなぞって
グレープのことを考えている







自由詩 空き缶 Copyright 石畑由紀子 2004-02-17 00:40:48
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