つた うるし
砂木
湿気のあがる
風の強さに
飛ばされそうな肩
足を止めて
古いままの 山道にも
じゃりが くだかれてて
こぼれていかないように
角と角の淵に
つま先 入り込ませ
明るい からくりのような
姿のない 鳥の鳴く 午後
忙しそうに 地面を走る虫に
無関心な無心
あてずっぽうに 心 読んで
吹いてゆけるものは
不明になった
笑いさえ 起こるよ
わずらっていないよ
たちこめてくるもの
肩から
奪われていくもの
つたのように 伸びてくる影
断ち切る
あなたの求める幸せならば
自由詩
つた うるし
Copyright
砂木
2006-05-21 08:14:30