「 いとしさ 」
椎名

首筋にそっと手をやり
髪をかきあげる
自分で自分を愛でるように

この街を
この地球を
そんなふうに愛していたい

多すぎる車も
せわしない人並みも
みんなみんな愛しい

枯れた木々も
冷たい風も
灰色の雲も
みんなみんな愛しい

そんな気持ちをもてるように
育ててくれたおかあさん
ありがとう

そして
こんな私を受け入れ
生かしてくれる
地球にも
ありがとう

この与えられた命を
大切に
誰かに喜んでもらえるような
そんな生き方ができたらと

ふと
思ってしまった
夕暮れの空を見つめながら

いま
みょうに自分がいとおしい



自由詩 「 いとしさ 」 Copyright 椎名 2004-02-16 07:12:53
notebook Home 戻る