モラタス
nm6

モラタスという新しい気分を
いつも気ままで 曖昧ですっとんきょうな午後で
感じている いや とにかく新しい気分なので
分からないけれどそんな気がしている

「ここの赤をもうすこしモラタスにしたらどうかな」



切なくもないしだるくもない
幸せかと聞けば けしてそうとは言い切れない
何かに追われているような 誰かを追っているような
ただとりあえず そんなに悪くはないような

「それってお前 モラタスってことだよ」
冬場に半袖でやわらかな色のセーターを紅葉に見立てる気分の



あ あ あ
なんでもいいので 発音しないか
ぼくらは
振り返らないものもあるし 上も下も見ない



モラタス 明日もモラタスに
いつも気ままで 曖昧ですっとんきょうな午後で
ぼくらの新しい気分は 最初はいつもいたずらから生まれて落ちて
いつの間にか予定調和なフリをして 肩透かしを決め込んでいる


自由詩 モラタス Copyright nm6 2004-02-14 01:30:00
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