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ヒビノナコナ

あなたがあけたボタンを閉じて
苦笑い そして泣いたひとりで
長い髪の女の子がちらつく部屋に
残されたあたしは 何を見たらいい?

もうどこにも行かないって約束をして
ねぇあたしの手を離さないって永久に
そしてキスして 残して 

さようなら解っていたのよ
わかっていたのよだけれど
胸の奥に種がひとつ カラカラと鳴っている
吐き出して捨てないと育ってしまう

あなたが触れた髪を切って
ふりむいた夜に塗りつぶされた
逃げ出す途中に流れる道に
あなたがいたならどうすればいい?

もうなんにもいらないと約束をして
二度と出会うことなんかないって永久に
そして消えて 目の前から

それでさえわかっていたのよ
わかっていたのに不思議ね
悪い夢に捨てられてわなわなと震えるだけ
そのままで立ってると嘘になってしまう


自由詩 site Copyright ヒビノナコナ 2006-04-26 19:06:25
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