「どこまでも白い海」
ベンジャミン



砂浜で波とたわむれる
あなたを見失ってしまいそうで急いでかけよった

あなたの白をたどれば
その薄紅色の唇に広がってゆく海が見えてしまう

景色はうっすらと朱に染まろうというのに
あなたは両手ですくいあげた水を誇らしげに見せる

透けて見えるその
白い手のひらに浮かぶ透明が海なのだということに

あなたは気づいていないけれど


      


自由詩 「どこまでも白い海」 Copyright ベンジャミン 2006-04-22 20:06:50
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