十年前の桜プラレタリウム
山崎 風雅

 サンドイッチをほおばりながら
 桜咲く公園に貴方と二人
 桜の木のしたで戯れていた

 あの頃生きることに真剣だったから
 貴方の桜色に染まる様子が
 眩くて
 思わず足を滑らせた

 仰向けに寝転がって
 桜のプラレタリウムを瞳に映し
 貴方の笑顔と太陽の季節は
 僕にとっては戸惑いの春だった

 もう十年前になる
 もう戻ってこない貴方の香り

 何年たっても忘れられない
 青春の1ページを飾る思い出の春




自由詩 十年前の桜プラレタリウム Copyright 山崎 風雅 2006-04-12 03:48:48
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