Emotional scars
十六夜

夢の中でいいから
逢いたいと
願ったのは遠い過去

時々
目の前に現れる
貴方と私の影に
心が離れていく

影に引き寄せられ
離れる心は
また私を抜け殻にする

所々に残った
思い出の欠片は
歩くたびに突き刺さり
拾い上げると
崩れ落ちた

大好きだったから
傍に居たかった

「おいで」

その言葉に
うなずく

聞こえない言葉に
心は反応し
優しい声は
記憶の底に

過去の記憶と
現在の幻

掴みかけた手は
空気を握った








自由詩 Emotional scars Copyright 十六夜 2006-04-01 22:21:10
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