終わらない冬の終わりに
砂木

鍵のかかった時計の針から
音だけしている

止める事で
生かされるものに
従った

まざらない光だと
闇に ゆだねた

けれど 痛みは
あなたの
手におえないだけの
窓まで 飛び

眠れぬ人々が
怯えて 寝返りをうつ

また 春がきたら
春に 出会えるはずだったのに

泣き言くらいいうものだ
黙って いかずに

針の先
冬の終わりに


自由詩 終わらない冬の終わりに Copyright 砂木 2006-03-26 16:32:32
notebook Home 戻る