四行詩(抄)Ⅲ
信天翁
庭隅のさざんかがぽっとり落ちている
古戦場の血糊のように
ときいろだったわたしの季節も萎えてしまった
老犬のくちもとのように
脳髄にうかぶシルエットは崩れながらも
落ちつきをたもてるだろうか
齢ごとのかたちを鮮明にしょうと
にびいろとなった風洞のなかで
自由詩
四行詩(抄)Ⅲ
Copyright
信天翁
2006-03-23 21:45:21
縦