片想い
クラウン

最初から決められた運命を
憎らしく思ってしまう

出会ったときから
彼はずっと両想い
私はそんな彼に
ずっと片想い

なのに時計の針だけは
私を置いてけぼりにしたまま
ただ前へ、前へと進む

立ち止まることも
振り返ることも
涙を流すこともない時計を
憎らしく思ってしまう

胸が締め付けられるようで
苦しくて、もがいて
涙が止まらないのに

涙の海に飲まれそうになっても
彼にだけは助け求めない
 
目を合わせるのが怖くて
目が合うと苦しくて
息もできない

だから私はもろい心に
人生最大の宝物を隠しながら
ひとり、これからを生きていく

ときに泣きながら
ときに笑いながら…


自由詩 片想い Copyright クラウン 2006-03-20 22:32:10
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