ちとにくとほねをたたえよ
k o u j i * i k e n a g a

私のいうあなたが、いつもあなたであってほしいのですが、
私のいうあなたは、たまにあなたではないあなたになり、

 私はいつかまた、帯状疱疹になるかもしれません、
 そのときに私は、あなたを頼りたい、
 
 私もあなたも、心を弱らせてしまいます、
 そういう生きものとして、私もあなたもメシを喰います、
 
 だから私はあなたを頼り、いつか骨だけになっても、
 あなたはその骨を愛してくれると思えますから、

私のいうあなたは、いつもあなたのふりをして、
私のいうあなたは、たまにあなたを隠してしまいます、

 私は踊りは下手ですが、あなたのためなら踊れます、
 たとえここが戦場でも、きっと私は踊るでしょう、
 
 私はトマトが好きです、あなたはトマトが好きでしょうか、
 私はお肉が好きです、あなたのお肉は素敵です、
 
私のいうあなたが、いつもあなたであってほしいのですが、
私の知っているあなたは、本当のあなたですから、
 
 たとえ残像でしかなくても、それは本当です、
 私はすべての肉を失っても、
 私は骨をぶら下げて、
 私はあなたを私の血で汚さないように生きます、

私の知っているあなたは、本当のあなたですから、
私のいうあなたは、いつもあなたでいることができます、
あなたは素敵です、あなたの血まで素敵です、
あなたの血肉に、私の骨も混じればいいと思います、
本当にそう思うのです


自由詩 ちとにくとほねをたたえよ Copyright k o u j i * i k e n a g a 2006-03-14 22:45:13
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