珈琲屋
小太郎

カラスが鳴くと
太陽が海に沈んで
世界のきまりをまったく知らない人は
もう何も見えなくなってしまったのだと 泣き出すだろうし
あなたは ほとんどの社会人がそうであるように
明日を乗り切ることを考え始め
黄昏始める

夜の電話であなたが泣けば
同時か
もしくはフライング気味に僕も泣き出す

最近では有名になった珈琲屋も
僕たちは前から好きだった
珈琲屋で昼を過ごすのは
僕たちには学ぶべきことがたくさんあって
読みたい本がたくさんあったから

明日の事を考え始める夜では
手に入れられないものを
自由で漂う時間にたくさん手にいれようと
そのことには必死だった


自由詩 珈琲屋 Copyright 小太郎 2004-02-01 23:26:25
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