レーズンパン
スモモ

テーブルの上に載ったコーヒー
昨日買ったレーズンパン
いつもと同じ朝ごはん

だけどいつも寝ぼけたくしゃくしゃ頭のキミがいない。

いつもボクより少し遅れて起きてきて
寝ぼけた顔でゴハンを準備してくれる。

ボクより早く起きてといっても起きてくれなかったけど
それでもキミの入れてくれたコーヒーは美味しかった。

いつもたべてるレーズンパン
今日はパサパサしてるよ。

なんでかな?

キミの買ってたブランドじゃないからかな。

お店にならんだたくさんのレーズンパン

キミが選んでいたものがわからなくて
一番安いのを買ってみたよ

でもパサパサしてるそのパンは美味しくなかった。

いつもみたいにくしゃくしゃ頭のキミにキスしたいよ。
あったかいパジャマを抱きしめたいよ

どうしてこんな普通の幸せが手に届かないんだろう

どうしてキミがいなくなってしまったんだろう

どうして

どうして神様はあなたを選んでしまったのだろう。

いつものコーヒー
いつものレーズンパン

いつもの笑顔

ボクは忘れられないよ

あまりに自然で

あまりに幸せだったから。


自由詩 レーズンパン Copyright スモモ 2006-02-16 22:22:15
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