a.u.i.

日はかげ
見上げた月は幾分かおぼろ
乳白色の湯船から浮き上がる手は
もう
あなたの手か 私の手か
わからないくらいに
溶けていた




わからないだらけの中で
わかることをひとかけらでも探していた
星の王子様の孤独について
考えてみたりで
月が照っていたって
わからないだらけの中で
眩しすぎて見開いた私の瞼を
そっと
閉じさせたにほんの指は

ちゃんと幸せですか、




今夜は
乳白色の湯船には決して
浮かばないはずの
星々を浮かべてみせるから
どこかで笑っていてほしいの
ねぇ、
やっぱり
真偽よか
優しさをあたためて眠るわ
瞼はもう
夢見がちではないの




今日あなたが見る夢が
幸せであればいい
今日も生きてる私は
いくらか弱いから


自由詩Copyright a.u.i. 2006-02-13 23:07:48
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