祈りの日
水無瀬 咲耶

たいようのしずくをあびている
みずいろのかぜ こころをゆらし
ぼくはひとり せかいのはらっぱで
くさのかおりに みをしずませる

もりへゆこう もりへゆこう
どうにもならないそんな日は
だいしぜんにとびこんで
いやなげんじつから
しばしかくれていよう
やがて 時はみち
青いエッセンスがせかいをうるおし
ノアのはこぶねは たどたどりつく

はらただしいという
ことのはさえ
むなしくなる さみしいこころ

泉よ こんこんとあふれろ
生命の海よ
 はやく意識をうるおせ
この乾いた大地に
  花よ いま咲きこぼれよ

淋しさに凍る荒れ野にも
はるかぜいろのひかりは
訪れるであろう

肥沃な土でありたい
そんな大地に眠りたい
天の水をいっぱいふくみ
森になり 湖になり
ゆたかな王国でめざめる


















自由詩 祈りの日 Copyright 水無瀬 咲耶 2006-02-13 01:55:49
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