ドカ雪
あおば

重たい音の寝顔に忍び泣く男の姿は気配りの鏡と言われたような気がしたが、富士額の女の子が影を配りながら付け届けの注文を取っているのをデジカメで撮影する少彦名神に告げ口する鰐皮の財布泥棒子煩悩な男は茎から生まれた人でなしの蛙を餌にアメリカザリガニを釣り上げる勇敢なメロディー付きカレーライス大盛り食べ放題三人前900円に門前の長い行列が揺れる此の世の地獄を切り刻んで牛肉の代用とするのはコバンザメの習性を知っている鯖折り空威張り三五郎が太鼓叩いて割り箸を口にくわえ得意そうにラーメンのシナチクを口説いているのが三面鏡に映っているから恥ずかしいと俯いている天橋立の弟の誕生日には毎年決まってドカ雪が降る。







2006/02/11


未詩・独白 ドカ雪 Copyright あおば 2006-02-11 01:16:17
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