日曜日
本村K

何日かぶりの晴天は
日曜日の昼下がり
ほこりにまみれた図書館で
染みのついたみすぼらしい壁を前に
妙な興奮を覚えている

きらきら光った窓のむこう
子どもらがキャッチボールをしている
1人はテニスラケットをその腕に抱え
ボールが行き交う光景に興奮して叫んでいる

・・・それにしてもウルサイ、ので
怒鳴り散らしてやろうと思ったが
いささかそれでは大人げない
帰れ帰れと言う代わりに
カラスの鳴きまね
寂しい男が発した
あまりに悲しいカラスの声

やがて子どもらは帰った、が
静寂は息を吹き返した、が
僕はカラスになってしまった
死んだら土に埋められる


自由詩 日曜日 Copyright 本村K 2006-02-10 22:34:31
notebook Home 戻る  過去 未来