十一月のバラッド
狸亭


きいろあかちゃいろみどりいろどりあざやかなあき
にこやかなほほえみのかげのにがいおもいに
なぜかめをつぶりいねむりしているような
るいべのとろけるあじにからみつきまじわる
あこがれのようにとおいむかしからつづくしゅくあ
のがれたいのにどうすることもできないゆめの
ひとかけらがいつまでもからみついてあのひ
とまどっていたそのままいまだにつづくきずのあと

きのうもきょうもたぶんあしたもきえないなげき
にんげんがにんげんであるかぎりおたがいに
なぐさめたりにくんだりあまえたりしておちこむわな
るいるいたるしかばねはやがてだいちにみちる
あかるいみらいをゆめみるおさなごたちのあじあ
のんだくれのおやたちのうらぎりこそこまったもの
ひがしずむぶんめいのくにのきんろうかんしゃのひ
とつぜんやってきたじなんぼうとひるめしをくったこと

きよしさんのきりえてんはささやかながらいきいき
にぎやかにはなやかになかまたちがつどいくちぐちに
なんやかんやとほめそやすげいじゅつじんせいはいいな
るこつのめいひんすうてんははやくもばいやくずみである
あきやまきよしぼつごしちねんつどうこすもすきああ
のはらをゆくしじんにしわきじゅんざぶろうといきもの
ひととどうぶつのひふのしじんかねこみつはるのたいひ
といただしみなおすざだんかいをきいていると

きそいあいからみあうしたたかなふたつのもんすたあ
にっぽんじんばなれしたにっぽんじんしじんたちの
なぜかやたらになつかしいつみかさねられたつきひ
るろうのはてのせいきまついまでもきになるあのひと



自由詩 十一月のバラッド Copyright 狸亭 2004-01-30 09:39:19
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