形象うみだされた背理背徳の情景描写拍子や病死や気を付けて頂きたく存じ上げ四方から手を回わばそれが形象
黒川排除 (oldsoup)

ショベルカーが解体する工場を見て わたしは殺してしまったものを思い出す
固形したアスファルトに耳を付けたのは奇行ではなかったのだ
ショベルカーが工場を解体するのを見て 木々は歴史を構築し出した

かつて人が住んでいた所はかつて誰も住んでいなかった
今 介入の手は鋼鉄の重きに耐えかね
再び誰も住んでいない事にされた土地が戻る場所を失って断層する

工場を解体するショベルカーを見て 殺されたものはわたしを思い出す
予知的な敏感さは墓石の輝きに死後の価値に身を震わせる死者の顔面を見出した

固形したアスファルトに耳を付けたのは奇行ではなかったのだ
遊ぶ子供達が閉め出された霊園の予定地に未来のわたしも繰り返しているだろう


自由詩 形象うみだされた背理背徳の情景描写拍子や病死や気を付けて頂きたく存じ上げ四方から手を回わばそれが形象 Copyright 黒川排除 (oldsoup) 2004-01-30 01:14:41
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