贖罪

ダイエットしなきゃ、が口癖の姉
断食して水だけ飲む生活をやってみたり
耐え切れなくなって、
林檎や人参ジュースに切り替えてみたり
その結果、
ほんの数?落ちてたりすると
それだけで、すぐに有頂天になって

いっただっきまぁ〜っす!

で、翌日にはリバウンド +α、の繰り返し
福笑いの
出来損ないみたいになって
今度こそ!
(耳がタコだよ)
泣きながら、今日も私を前に宣言する
山手線内周り
電車の中で

恥ずかしいから止めて欲しいんだけど
いつも、一緒になる帰り道


いやいやいや、無理だって!
無理無理無理無理無理!
無理だろう!
人生、諦めが肝心だよ
つーか、小一時間問い詰め(以下略)。


そんな、周りから木霊しては錯綜する
心の叫びが胸に痛い



誰にも言えない言葉がある
だけど、だからこそ
一番言いたいのは、私なんだ!(血涙)





帰宅して就寝、
真夜中に冷蔵庫を漁る音で目が覚めた
そこには、一匹だけの養豚場
これ、出荷できたらなぁ
一体いくらぐらいになるのかなぁ
ひどく離れたところから
遠巻きに 眺めている気がしたんだ





ブヒッ?! って振り返った姉を前に
はらはらと
頬伝う涙

姉も連られて泣き出した
ゴメンね、ゴメンね。って。







やり場の無い空気だけが滞っていた


気にするな、
いつものことだ。



自由詩 贖罪 Copyright  2004-01-29 22:19:33
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